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アークエッジ・スペースなど、月面での測位通信システムなどを検討
2022.01.11 17:03
アークエッジ・スペース(東京都千代田区)などは宇宙航空研究開発機構(JAXA)の公募型企画競争「『月面活動に向けた測位・通信技術開発』に関する検討」の委託先に2021年12月22日に選定された。2022年1月11日に発表された。
月面探査での基盤となる測位・通信システムの統合アーキテクチャと月測位衛星システム(Lunar Navigation Satellite System:LNSS)や月-地球間の超長距離通信システム、関連するシステムと開発計画を検討する。
アークエッジ・スペースのほか、AAI-GNSS技術士事務所や清原光学(東京都板橋区)、KDDI、KDDI総合研究所、三菱プレシジョン(東京都江東区)でコンソーシアムを組成して2022年1~3月に先に挙げた統合アーキテクチャやLNSSなどのシステムを検討する。
日本政府は、効率的、効果的に宇宙開発を進めていくためには、各省庁の縦割りを排し、全体最適を図る必要があると指摘。宇宙政策全体を俯瞰して戦略的に取り組むべきプロジェクトを特定して、関係省庁が連携するとともに産学のさまざまな組織が参画して技術開発に取り組む枠組みとして「宇宙開発利用加速化戦略プログラム」(スターダストプログラム)を創設した。
スターダストプログラムでは、戦略的に取り組むべき技術開発プロジェクト(戦略プログラム)を選定して、内閣府の宇宙開発戦略推進事務局に計上される「宇宙開発利用推進費」を活用する。戦略プロジェクトは、宇宙政策委員会の基本政策部会に設置されている衛星開発・実証小委員会が選定する。今回の「月面活動に向けた測位・通信技術開発」は、スターダストプログラムでの戦略的プロジェクトに位置付けられている。JAXAがプロジェクトを管理する。
2025年の有人月面着陸、2030年代の有人火星着陸を目指している国際宇宙探査計画「アルテミス計画」では、月面を周回する有人拠点「ゲートウェイ」を構築する計画も含まれており、日本政府も参画を表明している。