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米仏の地球観測ミッション「SWOT」、輸送準備が完了–当初はAntonovを予定
2022.09.09 17:09
米仏共同の地球観測ミッション「Surface Water and Ocean Topography(SWOT)」が12月5日の打ち上げに向けて、フランスのカンヌから米バンデンバーグ宇宙軍基地への輸送準備が完了した。
SWOTは米航空宇宙局(NASA)と仏国立宇宙研究センター(CNES)の共同ミッションで、合成開口レーダーや高度計などを搭載。湖や川の変化、海流の変化など、地球の表層水や海洋地形を調査する。本体重量は2トン。Space Exploration Technologies(SpaceX)の「Falcon 9」ロケットによる打ち上げが予定されている。
SWOTはフランスのThales Alenia Spaceが開発する地球探査機で、当初はウクライナのAntonovの「An-225」が輸送を予定していた。しかし、ロシアによるウクライナへの侵攻からAn-225による輸送ができず、米空軍による輸送が予定されている。
NASAの地球科学部門のKathleen Boggs氏によれば、NASAと米空軍はSWOTの輸送についてほぼ合意に達しているという。同探査機は10月中旬に、米空軍の長距離輸送機「C-5」で輸送される予定だ。輸送手段の変更から当初11月に予定されていた打ち上げは12月5日に延期されることになった。