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ブルーオリジン、14回目の宇宙飛行に成功–暗号資産長者など6人が搭乗
米Blue Origin(ブルーオリジン)は米国時間8月3日、高度100kmに到達して無重力状態を体験できるミッションを打ち上げた。同社にとって14回目の有人飛行になる。
カプセルに乗り込んだ乗客は同社の準軌道(サブオービタル)ロケット「New Shepard」で打ち上げられ、乗客は約5分間の無重力状態を体験できる。打ち上げてから着陸するまでの時間は約10分。第1段(ブースター)はエンジンを噴射して地上に着陸。乗客が搭乗したカプセルはパラシュートとエアスラスターで地上に戻ってくる。
今回のミッション「NS-34」はその名のとおり、これはNew Shepardにとって34回目の打ち上げとなった。NS-34に参加した乗客の中で注目を集めたのは、暗号資産「Tron」を生み出した、Justin Sun(ジャスティン・サン)氏だ。
Sun氏は2021年6月、New Shepardの初めての有人飛行の座席を2800万ドル(約41億円)で落札。2021年7月20日に打ち上げられたが、同氏はスケジュールの都合で参加できなかった(落札代金は、宇宙に焦点をあてた、19の慈善団体に寄付されたという)。Sun氏の宇宙体験飛行は4年後の今回が初めて。
「きょうのフライトに多くの国々が参加したことを光栄に思う」と、Blue Origin シニアバイスプレジデント のPhil Joyce(フィル・ジョイス)氏は述べた。「宇宙から見た我々の壊れやすい惑星は一体感をもたらす効果があり、彼らがこの経験を地球の利益のために生かすのを楽しみにしている」
NS-34に参加したのは、Sun氏のほかにインド出身で現在はアメリカの国籍を取得している不動産投資家のArvi Singh Bahal氏、トルコの実業家Gökhan Erdem氏、プエルトリコ出身の気象学者でジャーナリストのDeborah Martorell氏、ネパールで恵まれない子どもたちに奉仕する非営利団体を設立し、30年以上にわたってカトマンズで孤児院を運営しているイギリス人のLionel Pitchford氏、ベンチャー・キャピタルや航空宇宙コンサルティングを設立したJ.D. Russell氏の計6人。
Blue Originは、New Shepardでの宇宙体験飛行のチケット価格を明らかにしていない。

