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ULA、生成AI「RocketGPT」を試験導入–「面倒で時間のかかる作業」を支援
2025.06.25 08:00
United Launch Alliance(ULA、ユナイテッド・ローンチ・アライアンス)は、OpenAIが開発した政府準拠のAIチャットボット「RocketGPT」(ロケットGPT)の初期バージョンを試験導入した。海外メディアのSpaceNewsが報じた。
ULAによれば、RocketGPTは報告書の作成、政府への提案書の起草、飛行テレメトリの分析などに必要な「面倒で時間のかかる作業」を支援するツールだという。
ULAは、OpenAIおよびコンサルティング会社のPwCと数カ月にわたり協力し、特定のニーズに合わせてチャットボットをカスタマイズした。ULAのTory Bruno(トリー・ブルーノ)CEOは、このAIシステムが労働者の代替ではなく、リサーチアシスタントとして機能することを強調した。
RocketGPTはMicrosoft(マイクロソフト)のセキュアなクラウドプラットフォーム「Azure」上で動作する。プラットフォームは、機密性の高い航空宇宙および防衛情報を管理する「国際武器取引規則(ITAR)」に準拠する、政府データの取り扱いが承認されている。
政府顧客の獲得を重視していたOpenAIにとって、ULAとの契約は重要な前進となる。同社は最近、国家安全保障アプリケーション向けのAI能力の開発において、1年間で2億ドル(約290億円)相当の大型契約を米国防総省と結んだ。

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SpaceNews