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スペースデータ、ISSきぼうの実データでデジタルツインの比較実証に成功
2025.06.19 14:00
スペースデータ(東京都港区)は、国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟(JEM)「きぼう」で稼働するカメラロボット「Int-Ball2」の動作データを活用してデジタルツインの動作比較実証を実施した。1回目の実証は成功したという。6月19日に発表した。
きぼうの有償利用制度を活用して、ISS内で稼働するInt-Ball2(「JEM自律移動型船内カメラ実証」2号機)の実機の動作データを取得し、同社が開発するデジタルツイン上で同じ動作を再現した。実際のISSでは、カメラや視野の制限で死角になっていた箇所もデジタルツイン上で再現することでInt-Ball2の動作をさまざまな角度から自由に観察、確認できるようになる。
下の動画は、ISS内の実機とデジタルツイン上での同様の動作を比較したもの。左側が現実のきぼうでの挙動を録画したもの、右側はデジタルツイン。どちらが本物か判別が難しいほどに高い精度で再現できていると説明する。Int-Ball2の動作データは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の筑波宇宙センターで取得した。
実証は6回、10月までさまざまな動作パターンの比較実証を予定している。フェイズ1~3に分けられている。
フェイズ1「見た目の比較」では、軌道上でInt-Ball2を動かした際のデータ(位置と姿勢)でデジタルツイン上で同じような動作を再現する。
フェイズ2「動作の比較」では、軌道上でInt-Ball2を動かした際のフライトソフトウェアで動作指令(位置と姿勢)からデジタルツイン上で同じような動作を再現する。
フェイズ3「物理の比較」では、軌道上でInt-Ball2を動かした際の制御データ(力とトルク)でデジタルツイン上で同じような動作を再現する。

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スペースデータ プレスリリース