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宇宙港「北海道スペースポート」、新射場の優先事業者にインターステラ

2025.06.17 08:30

UchuBizスタッフ

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 宇宙港「北海道スペースポート(HOSPO)」を運営する北海道大樹町インターステラテクノロジズと衛星打ち上げ用の射場「Launch Complex1(LC1)」の優先事業者として打ち上げに向けた基本合意書を締結した。6月12日に発表した。

 大樹町は、東と南に海が広がっており、射場の拡張性の高さなどの地理的優位性があることから1985年から航空宇宙産業の誘致を進めている。インターステラは2013年に同町を本社に事業を開始。2019年と2021年にHOSPO内の射場であり実験場でもある「Launch Complex0(LC0)」から観測ロケット「MOMO」を打ち上げ、計3回宇宙空間に到達している。

 HOSPOは民間に開かれた商業宇宙港であり、ユーザーが要望する多様な軌道打ち上げに対応できると説明。東京からのアクセスにも優れた、世界トップクラスの利便性があるとしている。同町は、LC0に続く次のロケット射場としてLC1を整備しており、LC1での打ち上げ事業者を公募する情報提供要請(Request for Information:RFI)を2024年12月に実施した。

 今回の基本合意は、RFIに応じた国内外9社のうち、小型人工衛星打ち上げロケット「ZERO」を開発するインターステラを、LC1での「最も計画の確度が高い事業者」として評価したことに基づいて締結した。

 大樹町は、世界の8つの商業宇宙港と国際協力に関する覚書(MoU)を2024年12月に締結。打ち上げ需要の拡大に応えるため、参加する宇宙港とともに射場の標準化による相互運用性を確保するとともに運用コスト削減に向けた合理化などの検討を開始した。

(出典:大樹町)
(出典:大樹町)

関連情報
大樹町プレスリリース

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