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ブルーオリジン、12回目の有人宇宙飛行に成功–ニュージーランド出身者の宇宙飛行は初

2025.06.02 18:04

塚本直樹

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 米Blue Origin(ブルーオリジン)は米国時間5月31日、「New Shepard」(ニュー・シェパード)ロケットで6人を宇宙に送り出した。

 今回の有人宇宙飛行ミッション「NS-32」に参加したのは、世界中を旅した3人、Space Camp(スペースキャンプ)の卒業生2人、航空宇宙業界の幹部1人だ。このうちMark Rocket(マーク・ロケット)氏は、ニュージーランド人として初めて宇宙に飛行したことになる。

 テキサス州にあるBlue Originの発射場から打ち上げられたNews Shepardは、打ち上げから約2分半後にブースターのエンジンを停止。カプセルをブースターから分離し、最高高度約100kmに到達した。6人は約3分間の無重力状態を体験した後、パラシュートを展開して降下し、ジェット噴射で柔らかく地上に着陸した。

 NS-32は、Blue Originにとって2021年以降で12回目の有人宇宙飛行だった。同社は宇宙旅行で合計64人を宇宙に送り出しており、宇宙に到達した飛行は今回で30回目となった。

 全長約18mのNew Shepardは、高度100km(カーマン・ライン)に到達できる準軌道(サブオービタル、「弾道飛行」とも言う)ロケット。宇宙空間に到達した後で地上に垂直に着陸する。カプセルはパラシュートで帰還する。ロケットとカプセルは再使用が可能だ。

着陸後に飛行士ピンを贈られるPaul Jeris氏(右、出典:Blue Origin)
着陸後に飛行士ピンを贈られるPaul Jeris氏(右、出典:Blue Origin)

関連情報
Blue Originプレスリリース
NS-32動画
Space.com

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