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米ヴァルダ、3機目の再突入カプセルを回収–前回から2カ月強
米Varda Space Industriesは、再突入カプセル「W-3」が米国時間5月13日に南オーストラリアに着陸したと発表した。
W-3はSpace Exploration Technologies(SpaceX、スペースX)のライドシェア(相乗り)ミッション「Transporter 13」の貨物(ペイロード)として「Falcon 9」ロケットで3月14日に打ち上げられた。
軌道上で8.5週間を過ごした後、Southern Launch(サザンローンチ)が運営するクーニバ試験場に着陸した。2月28日に回収された「W-2」の帰還からわずか2カ月強後だった。
W-3は、ペイロードとして米空軍とInnovative Scientific Solutions Incorporated(ISSI)が共同で開発した慣性計測装置(IMU)を搭載して、マッハ25(時速約3万625km)を超える速度で大気圏に再突入した。極超音速航法システム試験のデータを地上に届けた。
このペイロードは、米空軍研究所(AFRL)と同社が共同で進めている「Prometheus」プログラムの一環。同プログラムは、低コストで高頻度の商用飛行試験設備を通じて、高極超音速システムと再突入技術の試験と近代化を加速するという国家安全保障上のニーズに対応していると同社は説明している。
「高頻度で定常的な運用が我々の目標だ。再突入を打ち上げと同じくらい日常的なものにすることを目指している」と、Vardaのミッション管理担当バイスプレジデントのBrandi Sippel(ブランディ・シッペル)氏は述べている。「カプセルを軌道に乗せ、地球に帰還させることが日常になる日を心待ちにしている」
VardaのWシリーズのカプセルは、軌道上での通信、電力供給、推進、カプセル放出のために、衛星バスとしてRocket Lab(ロケットラボ)の「Pioneer」を利用している。Vardaの「W-4」カプセルは現在、Pioneerとの統合作業が進められている。打ち上げ日はまだ発表されていない。
Vardaは、自社について高極超音速環境を通じて自律型カプセルを定期的に打ち上げ、再突入させている唯一の企業と説明している。

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