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中国「神舟19号」飛行士、地球に帰還–宇宙ステーションに6カ月滞在

2025.05.01 13:30

塚本直樹

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 中国の有人宇宙船「神舟19号」(Shenzhou 19)の3人の宇宙飛行士が6カ月の滞在を終え、4月30日に宇宙ステーション「天宮」(Tiangong)から地球に帰還した。

 蔡旭哲(Cai Xuzhe、さい・きょくてつ)氏、宋令東(Song Lingdong、そう・れいとう)氏、王浩沢(Wang Haoze、おう・こうたく)氏の3人の宇宙飛行士は4月29日に宇宙ステーションから切り離され、およそ9時間かけて内モンゴル自治区の東風着陸場に着陸した。もともとは29日の着陸を予定していたが、強風によりスケジュールは1日延期されていた。

 神舟19号は2024年10月29日に打ち上げられ、いくつかの重要な記録を打ち立てた。蔡氏と宋氏は、同年12月中旬の船外活動(EVA)で9時間以上を宇宙空間で過ごし、世界最長の船外活動となった

 神舟19号は86件の科学実験を行い、その中には月の土壌を模したレンガを天宮の外部に設置し、宇宙空間での耐久性を調べる実験も含まれる。中国は2030年代に月面基地「国際月面研究ステーション(ILRS)」を計画しており、その建設に実験が役立つ可能性がある。

 神舟19号は、天宮にとって8回目の有人ミッションだった。同宇宙ステーションには4月25日から「神舟20号」(Shenzhou-20)の3人のクルーが滞在している

蔡旭哲氏(出典:CMSE)
蔡旭哲氏(出典:CMSE)
宋令東氏(出典:CMSE)
宋令東氏(出典:CMSE)
王浩沢氏(出典:CMSE)
王浩沢氏(出典:CMSE)

関連情報
CMSE発表(その1その2その3その4
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