
ニュース
NASA現役最年長飛行士、70歳の誕生日に地球帰還–宇宙は4回目、累計590日滞在
米航空宇宙局(NASA)の宇宙飛行士、Don Pettit(ドン・ペティット)氏が70歳の誕生日に国際宇宙ステーション(ISS)から地球に帰還した。同氏は現役宇宙飛行士としては最年長(地球を周回した宇宙飛行士の最年長記録は1998年にスペースシャトルに搭乗したJohn Glenn氏で77歳)。
Pettit氏は帰還前に「宇宙ステーションで7カ月過ごした後、私たちはSoyuzでカザフスタンに帰還する。我々のカプセルが乾いた大地にドスンと着地するとき、それが(アメリカから)地球の裏側、1万2000マイル(1万9000km)離れた場所であっても、そこが故郷なのだ」とソーシャルメディアX(旧Twitter)で述べている。
Pettit氏が搭乗した宇宙船「Soyuz MS-26」(ソユーズ)は米国時間4月19日にISSの「Rassvet」(ラスヴェット)モジュールからのドッキングを解除。約2時間半後に軌道離脱マヌーバを行い、軌道・推進モジュールを切り離し、カプセル型の帰還船が地球に帰還した。
地上ではロシアの回収チームとNASAの医療スタッフがPettit氏らを出迎え、健康チェックを実施。その後、カザフスタンのカラガンダへとヘリで移動する。そこからPettit氏はNASAの飛行機でヒューストンに帰還する予定。
Pettit氏はISSで過去に自作した無重力用カップでの飲水デモや偏光フィルターを使った氷の薄片撮影などを実施した。第71次/72次長期滞在クルーとして数多くの科学技術実験にも貢献。今回のミッションで、同氏の宇宙滞在は累計590日となった。
同氏は1955年生まれ。NASA宇宙飛行士になる前はロスアラモス国立研究所でスタッフサイエンティストとして勤務。1996年に宇宙飛行士に選ばれた。2002年11月~2003年5月に第6次長期滞在クルーとしてISSに滞在、2008年11月にスペースシャトルのエンデバー号でミッション「STS-126」に搭乗、2011年12月~2012年7月に第30次/31次長期滞在クルーとしてISSに滞在している。今回のISS長期滞在は4回目の宇宙飛行になる。

関連情報
Don Pettit氏公式X(旧Twitter)アカウント投稿
NASAプレスリリース
Don Pettit氏経歴(NASA)
Space.com