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JAMSS、民間宇宙ステーション「Haven-1」のパートナーに–2026年5月に打ち上げ予定
2025.04.10 08:30
有人宇宙システム(JAMSS、東京都千代田区)は、世界初の民間宇宙ステーション「Haven-1」を開発する米Vast Spaceと3月24日に契約を締結した。JAMSSが同ステーションの利用サービスを提供するペイロードパートナーになる。
4月9日に発表した。JAMSSは自社装置を搭載し、アジア初のペイロードパートナーとして地球低軌道(LEO)の市場拡大を加速させる重要な役割を担うという。
JAMSSは創立以来、国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」の運用と利用を宇宙航空研究開発機構(JAXA)とともに支えてきたと説明。2030年にISSの退役を控える(ポストISS)中、LEOは国主導から民間主導の経済圏に変化を遂げようとしていると解説。JAMSSは、ISSで培った技術を生かして商業利用拡大に向けた取り組みを強化しているという。
同社はこれまで、ISS船内でタンパク質結晶生成装置「Kirara」の開発と利用サービスを提供してきた。Haven-1では、新しい自社装置を開発し、JAMSSが提供する利用サービスを拡充させ、商業利用の拡大を目指すとしている。
JAMSSが現在開発中の自社装置は、1U(10cm×10cm×10cm)単位の小型装置の搭載スペースでKiraraでも提供しているような結晶生成サービスから宇宙を身近に感じてもらうための記念品などの打ち上げ回収まで、広く利用の機会を提供すると説明している。
Haven-1は2026年5月に打ち上げ予定。ペイロードパートナーとして微小重力研究開発技術の世界的リーダーというRedwire、ヨーロッパの利用サービス提供企業Yuriが参加している。
Kiraraは、欧州企業Space Applications ServicesがISSの欧州モジュールに設置する「Ice Cubes Facility」に搭載され、タンパク質結晶成長サービスを提供している。
