ニュース

月で横転した着陸船「アテナ」、NASA月周回衛星が撮影–日本の月探査車「YAOKI」搭載

2025.03.14 12:45

塚本直樹

facebook X(旧Twitter) line

 月面着陸に成功したものの、ミッション継続を断念した米Intuitive Machines(インテュイティブ・マシーンズ)の月着陸船(ランダー)「Athena」(アテナ)の姿を米航空宇宙局(NASA)の月周回衛星「Lunar Reconnaissance Orbiter(LRO)」が上空から捉えた。

 Athenaは2月、Space Exploration Technologies(SpaceX、スペースX)の「Falcon 9」ロケットで打ち上げられた。月への着陸は成功したが、機体が横転していた。Intuitive MachinesはAthenaの電源を落とし、ミッションの終了を宣言した

 月を周回飛行するLROは米国時間3月7日、月の南極近くの小さなクレーターに横たわる、Athenaを発見。その3日後にも、クレーターの影の中にあるランダーを撮影した。

 Intuitive Machinesはミッションアップデートで「月の南極地域は厳しい太陽角度であり、地球との直接通信が限定されている。この険しい地形のため、これまでミッションが回避されてきたが、IM-2の知見と成果により、この地域がさらなる宇宙探査の対象になると信じている」と表明している。

 「IM-2」として知られるAthenaのミッションは、NASAの「商業月面輸送サービス(CLPS)」の一環として実施された。ランダーには、日本のダイモンが開発した小型探査車「YAOKI」も搭載されていた。YAOKIは民間企業として初めて、月面撮影に成功している

(出典:NASA / GSFC / Arizona State University)
(出典:NASA / GSFC / Arizona State University)

関連情報
LRO画像
IM-2ミッション最新情報
IM-2概要(NASA)
Space.com

Related Articles