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欧州基幹ロケット「アリアン6」、2025年は5回の打ち上げを予定

2025.02.13 18:03

塚本直樹

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 Arianespace(アリアンスペース)は欧州の基幹ロケット「Ariane 6」(アリアン6)の打ち上げを2025年後半に集中させ、年5回を予定していると、海外メディアのSpaceNewsが報じている

 Arianespaceで最高経営責任者(CEO)を務めるDavid cavaillolès氏は、2025年1月28日に開催された第17回欧州宇宙会議(European Space Conference)のパネルディスカッションに登壇して「今年はAriane 6の打ち上げを5回実施する予定で、最初の打ち上げは2月、その後はできるだけ早く、年間6〜9回という目標の打ち上げペースに到達したいと考えている」と述べている。

 Arianespaceは、フランス領ギアナのクールーからAriane 6による仏軍の偵察衛星「CSO-3」の打ち上げを2025年2月26日に予定している。同ロケットは、2024年7月に初打ち上げに成功した

 同社は欧州気象衛星開発機関(Eumetsat)による、極軌道気象衛星「Metop-SG-A1」の打ち上げを契約したことを2025年1月28日に発表した。これはAriane 6にとって2回目となる商業ミッション「VA264」として8月に打ち上げられる予定だ。

 その他の2025年のAriane 6の打ち上げでは、欧州宇宙機関(ESA)と欧州委員会(EC)が主導する地球観測計画「Copernicus」(コペルニクス)の合成開口レーダー(SAR)衛星「Sentinel-1D」がある。Arianespaceは衛星ブロードバンドコンステレーション「Project Kupier」の18回の打ち上げを米Amazon(アマゾン)と2022年に契約している。

2025年2月26日に仏軍の偵察衛星「CSO-3」を打ち上げる予定のAriane 6。今回は初の商業打ち上げになる(出典:Arianespace)
2025年2月26日に仏軍の偵察衛星「CSO-3」を打ち上げる予定のAriane 6。今回は初の商業打ち上げになる(出典:Arianespace)

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