ニュース
スカパーJSAT、JAXAベンチャーのPenetratorと業務提携–不動産検索エンジン開発
2025.02.05 17:36
スカパーJSATは2月4日、Penetrator(東京都文京区)との業務提携を発表した。両社の強みを生かして不動産取引の課題解決に取り組み、不動産業界での新しい価値創出を目指すという。
不動産仲介業界では、約70%の土地仕入れが人脈ベースの紹介などアナログな方法という。特に未公開の優良な土地に関する情報収集は困難であり、業界全体で土地仕入れのデジタル化と効率化が急務とされている。
Penetratorは衛星データや行政データ、ウェブデータを組み合わせた、日本初という不動産AI検索エンジンを開発し、不動産業者のソリューション提供を進めているという。Penetratorが活用する高分解能衛星データはコストが高く、物件データの頻繁な更新が課題となっているとしている。
今回の提携でスカパーJSATは、コストの低い衛星データを活用しながらも、独自の技術で高頻度かつ高分解能に近いデータ再抽出が可能なサービスを開発する。Penetratorの課題解決に貢献するだけでなく、不動産業界での衛星データの活用と販売連携を強化して、民間領域での衛星データ事業の拡大を目指すという。
Penetratorは「宇宙から地球の不動産業を変える」ことを目指しているJAXAベンチャー。駐車場や空き地、田畑、古家などの不動産の現況データや経済活発度のデータなど不動産業界にとって価値のある情報を衛星データから抽出して、従来のウェブデータや行政データと組み合わせることで全く新しい不動産仕入れのアプローチを実現していくと説明する。
Penetratorは、2024年7月に開催された「IVS2024 KYOTO」のピッチイベント「LAUNCHPAD」で5位にランクインしている。