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超小型衛星開発のアークエッジ・スペースが80億円調達–スカパーJSATとの協業も発表
2025.02.04 14:20
超小型衛星コンステレーションの企画・設計から量産化、運用まで総合的なソリューションを提供するアークエッジ・スペース(東京都江東区)は2月4日、総額80億円の資金調達を発表した。
引受先は、既存投資家であるインキュベイトファンド、新規投資家であるJICベンチャー・グロース・インベストメンツおよびWiLの3社をリード投資家とする計15社。これにより同社の累計調達額は107億円となった。
今回の資金調達を通じて、国内外の政府機関や民間事業者向けに、船舶向け衛星通信(VDES)や海洋状況把握、多様な周波数データを収集可能な多波長リモートセンシングなどに対応する商業衛星コンステレーションの構築を加速化させる予定。
また、光通信などの衛星基盤技術の獲得や、人材基盤の拡充などを進めるとともに、6U衛星(10cm×20cm×30cm)での量産体制構築の実績を踏まえて、よりサイズの大きな50kg級等の超小型衛星にも対応可能な量産体制の構築を進める計画だという。
スカパーJSATと衛星管制や地上局利用で協業
アークエッジ・スペースは同日、スカパーJSATと業務提携し、超小型衛星コンステレーションの事業化加速に向けた協業を開始したことも発表した。超小型衛星に関して、(1)管制業務、(2)地上局利用、(3)衛星ミッションを活用した事業、の3点で連携する。
今後、アークエッジ・スペースが打ち上げる予定の、超小型衛星コンステレーションの運用管制業務において、スカパーJSATの衛星管制・運用実績を活用することで、より効率的で信頼性の高い運用体制の構築を目指す。また、地上局の相互利用でも連携する。
さらに、超小型衛星を活用した多様なミッション領域において、両社の強みとシナジーを生かした新規事業の開発や、事業領域の拡大に向けて取り組むとしている。