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インド、宇宙飛行士が搭乗するカプセル完成–2026年以降に有人打ち上げへ
インド宇宙研究機関(ISRO)は現地時間1月22日、有人宇宙飛行計画「Gaganyaan」(ガガンヤーン)で使用される、宇宙飛行士が搭乗するカプセル(クルーモジュール)が完成したと発表した。
ベンガルールにあるISROの施設で完成したクルーモジュールには、液体推進システムが装備された。このシステムはクルーモジュールの姿勢や軌道を制御するための推力を生み出し、大気圏再突入後の安全な降下を可能にする。下降時には最終的にパラシュートが展開され、安全に着地する。
今後、クルーモジュールはヴィクラム・サラバイ宇宙センターに輸送され、通信や航法(ナビゲーション)、電力管理に必要な電子機器が搭載される。これが完了次第、スリハリコタのISRO宇宙港に送られ、軌道モジュールと統合される。
インドは、2026年以降に1人か2人の宇宙飛行士を地球低軌道(LEO)に送ろうとしている。その前の技術実証として、4回の無人飛行を実施する予定だ。
最初の無人飛行試験「Gaganyaan-1(G1)」では、クルーモジュールとサービスモジュールの動作、再突入、パラシュート展開、ベンガル湾への安全な着水を試験する。G1では、人型ロボット「Vyomitra」をクルーモジュールに搭載する。
インドは2025年に10回の軌道打ち上げを予定しているが、G1に続く「Gaganyaan-2(G2)」「Gaganyaan-3(G3)」の無人試験飛行はこれに含まれていないという。Gaganyaanに搭乗する宇宙飛行士(Vyomnauts)候補者4人はすでに発表されている。
以前の計画では、2024年第3四半期(7~9月)にG1を実施、有人飛行を2025年に予定していたが、「2026年以降に延期する」と2024年11月に明らかにした。Gaganyaanが成功すれば、インドは米国、ロシア、中国に次いで独自に宇宙飛行士を打ち上げた4番目の国となる。