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インド、軌道上での衛星ドッキングに成功–世界で4番目、独自宇宙ステーションに不可欠
2025.01.17 14:01
インド宇宙研究機関(ISRO)は1月15日、2機の衛星による軌道上でのドッキング実験「Space Docking eXperiment(SpaDeX)」に成功したと発表した。
SpaDeXはインド独自の自律ドッキング技術を実証するため、2024年12月にインドのロケット「PSLV」で打ち上げられた。ターゲットとチェイサーという2機の衛星は、それぞれ220kgの衛星だ。ドッキングは1月6日に予定されていたが、さらなるテストとシミュレーションのために数回延期されていた。
15日の実験では、ターゲットとチェイサーが約15mの距離から約3mまで接近し、その後にドッキングのプロセスを完了した。「ドッキング後、2機の衛星を1つの物体として制御することに成功した。今後数日間で、分離と電力供給の確認を実施する」とISROは述べている。
「この技術は月面ミッション、月からのサンプル回収、宇宙ステーション『Bharatiya Antariksh Station(BAS)』の建設、運用に不可欠だ」とISROは述べている。軌道上でのドッキング実験に成功したのは、アメリカ、ロシア、中国、インドの4カ国となった。
国際宇宙ステーション(ISS)に補給物資を運ぶ、日本が開発した補給機「こうのとり」(H-II Transfer Vehicle:HTV)は、ISSにドッキングしていた。海外メディアのSpace.comによれば、こうのとりはISSにあるロボットアームにキャプチャされるなど助けが必要になるため、4カ国には入らないと説明している。