ニュース
インテルサット、ボーイング製の通信衛星を消失–米宇宙軍が約20個のデブリを追跡
2024.10.22 14:44
米Intelsat(インテルサット)は米国時間10月21日、静止軌道(GEO)を周回する通信衛星「Intelsat 33e(IS-33e)」が失われたことを発表した。
Intelsatは19日、IS-33eに異常が発生しており、衛星を製造した米Boeing(ボーイング)と協力して対処していると述べていた。21日の発表では、衛星が完全に失われたことを認め、これにより欧州やアフリカ、アジア太平洋地域の一部顧客への通信サービスが停止した。Intelsatは顧客を他の衛星や第三者が運用する衛星に移行する取り組みを進めている。
Intelsatは政府機関と協力して、データと観測結果を分析している。衛星には保険がかけられていなかった。米宇宙軍(Space Forces-Space =S4S)は、IS-33eに関連する約20個の破片を追跡していると発表した。
IS-33eは2016年8月に打ち上げられ、2017年1月から運用を開始。東経60度に位置する。同衛星は同社の高スループット衛星「Epic Next Generation(EpicNG)」シリーズの2番目の衛星だ。同シリーズの最初の衛星「IS-29e」は、軌道に投入されてから3年後の2019年に全損したと発表された。