ニュース

小学生の「宇宙ジャーナリスト」たちが取材に初挑戦–SPACE KIDS STATIONがイベント開催

2023.11.13 08:00

facebook X(旧Twitter) line

 子ども・アニメ専門チャンネル「キッズステーション」では、小学生向けの宇宙メディア教育プロジェクト「SPACE KIDS STATION(スペースキッズステーション)」を立ち上げて、宇宙ジャーナリストの育成に力を注いでいる。9月には第1回の取材活動として、7人の宇宙ジャーナリストたちが「JAXA LEBEL」について取材し、各々の視点から独自の記事を執筆した。

 JAXA LABELは、JAXAが持つ特許や技術などを活⽤して作られた製品や、JAXAと企業のコラボから⽣まれた製品、商品化許諾品などに対して、ブランドとなるロゴマークを付与する制度。企業は同ロゴを付けることで、技術力や信頼性のアピール、販売促進などにつなげることができる。

 JAXA LABELには「JAXA LABEL TECH」「JAXA LABEL DESIGN」「JAXA LABEL COLLAB」という3つのカテゴリがあり、JAXAが保有する特許やノウハウなど、技術的成果を活⽤して⽣まれたものは「JAXA LABEL TECH」、JAXAが保有する意匠や著作物の活⽤、商品化許諾を通して⽣まれたものは「JAXA LABEL DESIGN」、JAXAとの共同研究や公募(アイデア募集)などを通じたコラボから⽣まれたものは「JAXA LABEL COLLAB」に分類される。

 今回は各カテゴリから1商品をピックアップして、各班に分かれて取材した。対象となった商品は、ロケット先端部の断熱のためにJAXAが開発した技術を応⽤した断熱塗料「GAINA(ガイナ)」を活⽤したスパイク(日進産業)や、宇宙がテーマのジャポニカ学習帳(ショウワノート)、水いらずで頭の汚れを拭き取れる洗髪シート(花王)など。

 取材イベントでは、JAXA新事業促進部の稲葉祐太氏が、子どもたちにJAXA LABELについて分かりやすく解説したほか、宇宙キャスターの榎本麗美氏と、宇宙ジャーナリストの井上榛⾹氏が、プロナビゲーターとして取材活動をサポートした。

 宇宙ジャーナリストたちは“SNS時代の情報発信”を⾒据えて、画像と16⽂字の⾒出し、150字の本⽂という構成で記事を作成。しっかりと記事を書くのは初めてだった⼦どもたちは、⾒出しや本⽂の⽂字数制限や、記事に使う写真撮影などに苦戦しながらも、楽しみながら記事を執筆した。

 榎本氏が⼦どもたちの疑問を引き出すようリードしつつ、井上氏がプロ目線で記事の執筆についてアドバイスするなどして、宇宙ジャーナリスト7名全員がプログラム内で記事を仕上げたという。

宇宙キャスターの榎本麗美氏(左)
宇宙ジャーナリストの井上榛⾹氏(左)
記事に使う写真も自ら撮影

 完成した記事は、「ロケットのすごい技術が靴にも!?」「五秒でスッキリ!宇宙のシャンプー」など、思わず読みたくなる見出しも多く、「お風呂に入るのが好きではない」など、自身の経験や意見なども盛り込まれた内容となっていた。子どもたちも取材活動を通じて、日頃とは違う視点で宇宙と向き合えたのではないだろうか。

宇宙ジャーナリストによる記事

 SPACE KIDS STATIONでは今後も、宇宙ジャーナリストたちに定期的に取材機会などを提供していく予定だという。次回は『【HELLO SPACE WORK!こども宇宙プレスセンター】宇宙ジャーナリストになって、宇宙の仕事を取材しよう!』が12月2〜3日に東京日本橋で開催される。

Related Articles